人体の構造を意識しながらボディを下敷きにヌードを描く@ファッション画の描き方

イラストの書き方

前回までで下敷きであるボディを描くことができました。


絵がもともと描ける人は、このまま肉付けをして身体をよりリアルに表現できると思いますが、絵を描くのが少し苦手な方は下書きがあっても難しいこともありますよね。

 

その理由は、主に人体の構造を理解していないからという場合が多いことが考えられます!


かと言ってもそんなに難しいことまで理解しなくてはならないわけではありません。

 

今までさっぱり考えたことの無かった骨格や筋肉の構造を、ちょっとだけリアルに知ることでイラストに説得力が生まれ、バランスの取れた身体が描けるようになります◎


まずは骨格について学んでいきましょう。

全身の構造・骨格

骨格を知る上で大切なのは、骨格の形やその骨格同士がどう繋がっているかを知ることです。可能であれば骨格標本など検索して自分で模写してみるといいでしょう◎


ここで簡単にまとめると、S字にカーブする脊椎は頭蓋骨、鎖骨、肋骨、骨盤と繋がり、鎖骨から上腕骨、上腕骨から前腕の尺骨と橈骨に繋がる(肘下は二つの骨でできている)。


鎖骨は体幹と腕を繋ぐ唯一の骨であり、肩甲骨とも繋がっています。手は腕と繋がり、甲の骨と指の骨で作られています。

 

骨盤から大腿骨に繋がり、膝下部分は肘下と同じく二つの骨でできていて、足の甲と指に繋がります。この骨と骨を繋いでいる部分には必ず関節があり、関節があるから身体を動かすことができるのです。

 

何かを絵で表現しようと思ったら、その対象についてある程度の認識がないとなかなか難しいものです。

少し知るだけでも身体がどう動いているのか何となく理解できますよね。

 

●全身の関節とその動き

身体は関節が動くことにより動かすことができます。


さまざまなポージングのデザイン画を描けるようになるためには、関節について知ることが重要です。

 

絵を描くときには、首の付け根、肩の付け根、鎖骨、腕の付け根、肘、手首、指、腿の付け根、ひざ、足首を意識して描くといいでしょう◎そして関節部分の骨は他の部位より太くなっているので、そこをしっかり区別して描くと上手に見えます。

 

関節は意識して動かしている場合と、連動して動いているものがあるので、動作のある人物を描く場合は全体を意識し、どう動くかを知ることが大切です。


わからなくなった時は自分でポーズを取ってみると一番わかりやすいので、鏡を見ながら確認してみてもいいですね!

 

●肌から浮き出る骨格と筋肉

人体は骨・筋肉が核となり、皮膚に覆われてできています。

 

肌が露出したイラストを描こうと思った時、骨や筋肉の線がちゃんと描かれているとより人らしく見せることができます。


身体の細さによって浮き出る骨の見え方は変わると思いますが、鎖骨、肩甲骨、ひじ、手首、ひざ、くるぶし、腰骨、背骨が少し描かれていると綺麗です。

 

人体の構造を理解することができたら、ボディを下敷きにして肉付けしたヌードを描いていきましょう。

ヌードボディの描き方

完成したボディを下敷きにし、新しい紙(レイアウトパッドやクロッキー帳)
に透けるボディをなぞりながら描きます。
ボディではカクカクと描かれている首やウエスト部分をなめらかに結んで、
人間らしい柔らかさをつける。
メリハリを出すためにはパーツごとに線を区切って描くといいでしょう。
ボディで描かれた肩線はそのまま鎖骨の線になり、○で描かれた足首にはくるぶしがあります。
足の内側は土踏まずを意識してくぼみを、
首には首筋を意識した線を引くとリアルな身体になります。
足の指は親指が一番大きくなっているので、残りを4等分して指を描きましょう。
足の親指と人差し指の長さは同じくらい、小指に向かって徐々に小さくなります。
ひざ頭を囲むように、大腿骨とすねが繋がっていることを意識しながらひざの内側に線を入れれば立体感が生まれます。

●ボディの影の入れ方

ボディを筒の集まりと考えて、立体感を意識しながら陰影を入れてみましょう。
陰影を入れるためにはまず光源を設定します。一般的には光源は右上か左上にセットします。
影は光の当たっていない側(光源が右なら影は左)の線に沿って入れていきます。
影の幅は、ボディパーツを筒として考えたときに、筒全体の1/5程度を目安にしましょう。
また、首の下や胸の下は三日月形に影を濃く入れると立体感が生まれます。
股の影は線に沿って逆三角形に、腹筋や腸骨に影を入れるとメリハリが出ます。
筒として考えられない部位も、でこぼこに合わせて影を入れて完成です。

 

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