アイテム画の描き方(トップス)

アイテム画

作りが複雑で様々なディテールが施されているトップスの描き方を説明します。
上半身のアイテムは身頃にゆとりを持たせることが大切です。
なぜかというと、身体の中で腕が一番よく動くのでその分布を引っ張るからです。
ただしストレッチ素材は別になります。

シャツの描き方

シャツは開いたときに腕が開いた状態になります。

 

①衿の高さは下あごから1mm以下で首のゆとりは1mm、衿腰は45°になります。
衿の高さ、衿腰、肩のラインを描きましょう。肩のゆとりは気持ち浮かす程度で大丈夫です。

 

②袖のカフスを裾すぼまり気味に描きます。左右の隙間は2mmずつです。

 

③袖にはタックが入っているのでカフスからアームホールに向かい緩やかに広げ袖を描きましょう。

 

④身頃の脇線を描きます。
今回描くシャツはインナーなので、枠の案内線より0.5mmほど内側をなぞるようにシェイプします。

 

⑤標準的なシャツの裾であるテールボトムを描きましょう。
テールボトムとは曲線的な燕尾形の裾でシャツテールともいいます。
中心線付近は水平にして、脇に向かって少し上がっています。
後ろ側(バックスタイル)が長いのが一般的です。
前から見える後ろの部分も描きましょう。

 

⑥転写して片側を描き起こします。

 

⑦カフスの剣ボロ(袖の裾が開く部分のデザイン)がわかるように片袖を折り返して描きましょう。
右肘を曲げて描く場合は袖の部分だけ折り転写しましょう。
折れ目に少し丸みを持たせと布の厚みを意識したせんになります。

 

⑧衿のVゾーンを描きましょう。
緩やかな曲線で描くと優しくフィットしたように見えます。
衿の広がりを直線で、衿の輪郭は曲線で描きましょう。

 

⑨台衿を描きます。衿は台衿と衿に分かれて作られています。
レディースのブラウスにはないデザインもあるので気をつけましょう。

 

⑩前から見える裏側の衿腰を描きます。

 

⑪ショルダーヨークなどその他デザインによってあるディテールを描き、
ボタンもつけます。ボタンはまず上下の位置を決めてから間のボタンの位置を決めましょう。

 

⑫剣ボロやタック、カフスボタンやボタンホール、ステッチを描いたら完成です。
ボタンホールはインナーは縦穴でアウターは横穴になるのが慣例です。

 

⑬バックスタイルは正面のシルエットを写して
後ろにしかないデザイン・ディテールを描けば完成です。

ジャケット(シングルブレスト)の描き方

シングルブレストとは打ち合わせのボタンが一列のことです。
ボタンが二列のものはダブルブレストといいます。

 

①シャツと同じ要領で描きます。
衿腰はシャツよりもなだらかになり、衿の高さ・衿腰・肩・肩のラインを描きましょう。

 

②袖口は斜めで袖線と直角ににします。袖の傾きは平行になるようにしましょう。

 

 

③直線で描ける脇線と裾を描きます。

 

④腰部分の脇線はなめらかにフリーハンドで描きます。
背中の上の部分は身体に沿ってゆとりを持ち、くびれるように腰でえぐれます。
そして裾に向かって柔らかく広げましょう。
ジャケットは重いので重力で下に向かいます。半分に折って転写し描き起こしましょう。

 

⑤衿のVゾーンを描きます。
ジャケットの衿は深くなります。穏やかな曲線で前中心を超えて左右の重なりを描きます。
そのはみ出した襟の線から裾に向かって直線を引けば打ち合わせが描けました。

 

⑥フロントの開きのデザインは「レギュラーカット」にし、
漢字の人のように描きましょう。直線から途中で角度が変わり小丸で裾と合流します。

 

⑦襟腰を描き、正面から見える裏の背中心と見返しを描きましょう。

 

⑧アームホールを描きます。

 

⑨襟はラペル(下衿)とゴージライン(衿のきざみ)がデザインを左右する重要なディテールになるので
意識して描きましょう。ゴージラインはなるべく上にしましょう。
そしてカラー(上衿)を描きます。

 

⑩ボタンを描きましょう。
アウターは記事が厚くなるのでインナーよりも大きくなります。

 

⑪脇ポケットやダーツを描きましょう。
ダーツはバストポイントに向かって線を引きます。半分に折り転写して描き起こします。

 

⑫ラペルの重なりが重要です。
左右対称ではないディテール(胸ポケットなど)を描いて完成です。

 

⑬バックスタイルはフロントスタイルと同じシルエットで描いて、
後ろのパネルラインや袖のシーム、袖ボタンやベンツを描けば完成です。
基本はこのように描き、説明した以外のアイテム(ベストやニット、コート等)も
アイテムによって布の厚みやシルエットを考えながら描いていきましょう。

 

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